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707:学生さんは名前がない / :
山形県新庄市立明倫中学校のマット死事件(93年1月)で、当時、山形地検で
主任検察官として捜査にかかわった矢部善朗弁護士(48)=京都弁護士会所属
=が取材に応じ「取り調べ時間が10日しかなく、捜査は到底十分とは言えなかった」
と初めて心情を明かした。逮捕・補導された7少年が事件に関与したか否かの判断は、
少年審判とその抗告審で割れ、捜査の不備や少年審判の事実認定の不安定さが指摘されていた。
矢部さんによると、7少年(当時14〜12歳)のうち、逮捕・送検された14歳の3人を取り調べた。
3人とも警察で容疑を認めていたが、10日間の身柄拘束中、1人は否認に転じるなど供述に食い違いが
生じた。矢部さんは10日間の延長を望んだが、少年の保護・育成の観点から地検内で同意を得られな
かったという。
矢部さんは「(嫌疑をかけられた少年が)7人おり、否認もいた。成人なら10日間なんてあり得ない。
20日間取り調べられなかったことが最後まで尾を引いている」と語った。だが一方で、その後の追加捜査が
抗告審で「7人全員関与」の判断を導いたとの考えも示した。
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