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919:氏名黙秘 3/4 13:32:21 ID:???
以下を見よ。
「法科大学院が『良い』かどうかは,やってみなければわからない。やってみ
るまでもなく『良い』はずだと叫んでいた人が驚くほどたくさんいたが,それ
は,まだ見ぬ法科大学院がかくあってほしいという希望と現実とを取り違えた
ものである。何しろ,まだないものであるからには,空想のなかでいかように
でも理想化できる。しかしそれは空想であって現実ではない。もっと厳密にい
えば,現実になるといういかなる保証もない。したがって,法科大学院のパフ
ォーマンスがまったく不明なうちからその修了を強制したのは,完全にナンセ
ンスだったのである。」
(安念潤司「自由主義者の遺言――司法制度改革という名の反自由主義――」
樋口陽一先生古希記念・憲法論集(創文社)から)
この先生は実に冷静である。
一部の御用学者とは一線を画している。
ロー出身者の実力は実務に就いてでなければ測り得ないことは誰でも理解できる。
しかし、ロー出身者がこれだけのことを学んだからといって、必ずしも既存の実務家よりも
優れているとは限らないのも事実である。
累積的に旧を廃止しようという現状では、
ロー出身者の実力が制度設計者の理想通り優秀もしくはそれを凌駕するものであることを祈るばかりである。
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