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909:午後ぬるぽ ◆pmNULLPO5I / :
「もう、あなたなんか知らない!」
そう言うと、彼女は部屋を出て行く準備を始めた。
悪いのは、ほかの女と二股をかけていた自分だ。
でも、ここで彼女を失うわけにはいかない。
謝ろう…。そう思って彼女の方を向いた時、
俺は自分の発した言葉に耳を疑った。
「ぬるぽ!」
玄関を出ようとしていた彼女の動きが止まった。
こっちを振り返ったかと思うと、
凄い勢いで俺の目の前に戻ってきた。
彼女の右手は、ハンマーを握りしめている。
「やられる…」そう俺が思った瞬間、
「ガッ」
彼女のハンマーが俺の脳天を直撃した。
叩かれたあとはよく覚えていない。
気がつくと、彼女が笑いながら俺を眺めていたのだ。
そのあと、俺たちは暇さえあれば「ぬるぽと「ガッ」に興じるようになった。
二人の関係は、非常に良好だ。
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